フロースラントの魔法屋さん 開発記4

調整よりも設計

前回の続き

プレイ時間が予定より長くなってしまい、
繰り返しテストプレイによる調整が困難になった(コンテストに間に合わない)。
それに必要素材、所要日数、同時作成数、売却価格、錬金レベルと
アイテムに5つもパラメータがあってより一層つらい。

そういうわけで今回は微調整をなかば放棄して、
各要素の設計意図を明確にするという方向性で進めた。
それぞれのアイテムをどういう意図で作ったのかがはっきりしていれば、
調整が足りなくても比較的破綻しにくいだろうという前提に基づいている。

また、設計意図が明確であれば
後から失敗とわかったときに失敗原因を追究しやすいので、
やみくもに調整を繰り返すよりは設計をしっかりすることを優先したい。

上記の判断自体は間違っていなかったと考えているが、
やはり調整する期間があればもう少し良くできただろうなーと思う。

アイテム個別の設計については下記の通り。

傷薬

最初の商品として少し利益が出る程度に設定したが、
もう少し稼げるようにしてもよかったかもしれない。
最序盤、傷薬のみを作って金を稼ぐ期間が結構長いが意図したものではなく、
3年間というゲーム内時間を作者としても持て余していて、
その結果、ゲーム的密度が下がってしまった。
早々に思い切って1年とかにしておけば良かった。

必要素材が2種類なのは、どちらかの資源が余るから
同じアクションの繰り返しになりにくいだろうと考えて
2種類必要に設定した。
実際は森3湖1の割合で派遣していれば丁度作れるが、
誰かが山へ行き始めると都度配分を考える必要が出てきて、
同じパターンにならないようになっている。

研磨剤

魔力の水とあわせて、栄養剤への導線として設計した。
研磨剤は石で作れるが、石を集めていると牙が余るので、
牙の使い道(栄養剤)が欲しくなってくるはずである。

最初は果実で作れる「ベリージュース」だったが、
果実が入手できるのを中盤以降にずらしたため、
石で作れる研磨剤とした。

その後特徴を出そうと色々考えたものの、
特に解決策がなく研磨剤はぱっとしない商品になってしまった。
が、定期試験のために作りたくないアイテムも作らなければならないため、
「ぱっとしない商品をいつ作るか」が課題になりうることに気づいて
まぁいいかということにしたが、
こういうトラップ的な要素はもう少し後に回したほうがよかったかもしれない。

魔力の水

日数はかかるが同時作成数が多いので、
素材を集めて大量作成すると得という設定。
中盤の主力商品としてデザインした。
だいたい意図した通りになった。

栄養剤

なんだかんだで、1日で1個作れる栄養剤が
日数を無駄なく使えて換金効率がいいという理由で強くなってしまったが、
素材として牙を大量に必要とするので、大きな問題ではないと考えている。
牙は必ず石や水とセットで手に入るので、牙を集めると石や水が余ってくる。
余った素材の使い道を考える必要が出てくるので、
同じアクションの繰り返しにはならないようになっている。
素材の備蓄上限がもう少し厳しければ、
色々なアイテムを作るように誘導できたかもしれない。

果実酒

大量生産可能アイテムその2。
黒の森に行き始めたらそのうち果実が余ってくるので、
溜めてから大量生産してくれという意図。
……と思ったが、強力傷薬の作成にも果実が必要なので
大量生産できるのは後半から。
どちらかというと、錬金レベルのために1個だけ作るケースが多いと思われる。

強力傷薬

傷薬を置き換えできるように、同じ日数で作成できるようにした。
必要素材も大体似たような構成とした。
が、冒険者が傷薬を買いに来るので完全置き換えとはいかなかった。
1年ごとに古いアイテムは陳腐化して、
調合メニューから削除とかすればよかったかもしれない。
選択肢が増えすぎるという理由でアイテム数を増やせなかったのだが、
この方法なら登場するアイテムを増やすことができそうだ。

魔法銀のインゴット/フレアストーン

終盤用のアイテムは入手困難な素材が必要だったり、
大量に素材を必要としたり、長い日数がかかったりと
極端に設定すれば割と簡単にできるが、
中盤用のアイテムはかなり設定に苦しんだ。
設計をしっかりやると言いつつ中盤以降はだいぶいい加減になってしまった。

インゴットとフレアストーンは登場時期が近い上に
必要素材が完全にかぶっており、ネタ切れ感がある。

素材がメイダーン灼洞だけで調達できるのも、デザイン的にイマイチな点だ。
灼洞は中盤以降の冒険者レベル上げにも有用なので、
せめてレベルアップは控えめにしておくべきだった。

レベルアップのため派遣したい時期と、
素材採取のため派遣したい時期をずらすという発想があればよかったが、
開発中はそのような視点がなかったため、
これらのアイテムは意図せず強力になってしまった。

チルドストーン

開発中盤で原価計算をしたら、利益の出ない商品がいくつかあった。
チルドストーンもその一つである。

利益の出ない商品は、錬金レベル増加を高めに設定しておけば
攻略ルートとして選択肢に入ってくるだろうと考え、
価格を上げることはせず錬金レベルだけを上げた。

雷神のネックレス/エフィリダの薬/結界石

資金稼ぎ用の商品というよりは、
後半の錬金レベルアップ用アイテムとして設定している。

高価な参考書を買うための資金を期限内に集めることと、
雷神以外は、採取に時間のかかる氷を
前もって集めておくことが主な課題である。

黄金の果実酒

終盤の課題1。時間が必要な課題とした。

素材の調達に最短90日、作成に27日必要なため
前もって手配しておくことが必要。

多額の資金も必要だが、値切れば何とかなる範囲だと考えている。
序盤で値切りを多用していると、ここで苦しくなるようにしたつもり。

ドラゴンハート

終盤の課題2。こちらは冒険者のレベル上げを課題とした。

最後の採取地:ゾエン山岳で採取を行うには250レベル必要。
冒険者レベル100のボーナス以降は意識的なレベル上げをしなくなるため、
最後の最後でもう一段階上げる必要が出てくるようにした。
雷鳴峠の必要レベル105から意図的に大きく上げている。

賢者の石

自分のテストプレイで賢者の石を作って1ヶ月余ったので、
作成に必要な日数を30日増やした。
クリアレベルを超えた人向けの課題なので、
作者と同じくらいのレベルを想定している。

 

次回はグラフィックとかの話を予定してます。

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