フロースラントの魔法屋さん 開発記5

グラフィック、キャラクター、テキスト

前回の続き

登場キャラクターについて

Q: 旧作からの登場キャラが多いですね?
A: ファンサービスです!

Q: 本当は?
A: 新たにキャラクターを考える時間が惜しかったんです。

悩んでいる時間がもったいなさすぎたので、
既存のキャラを使うという手法を採用した。
実際やってみると色々メリットがある。

・デザインを一から考える手間がいらない
・新規のキャラよりは描き慣れているので作業が早い
・性格も考える必要がない
・過去のストックがある分台詞も書きやすい

過去作をプレイしてくれた人に対しては以下のメリットがある。
・単純にファンサービスになる
・キャラを新たに覚える必要がなく脳みそにやさしい

基本的にいいことずくめである。
私のようなテキスト書くのしんどいマンにとっては非常にありがたい。

キャラクターデザインはそれなりに好きな作業なので
新たにキャラクターを作れないこと自体がデメリットになりうるが、
どうしても作りたければ作ればいいし、
役割上既存のキャラで合わない場合が出てくるから
そういう場合に新たにデザインすればいいだろう。
今作でも没作品から持ってきたキャラは、
基本線を残してはいるものの大幅にデザインを変えている。

今のところは、既存キャラの服を新たに考えているだけで十分楽しいので
あまり新キャラ出さなくてもいいかなー、と考えている。

性格上、何か制約があったほうが面白いと感じるのかもしれない。
今作の開発自体、出来には満足していないところもあるが、
期間内で作りきれるようあれこれ考えるのは非常に楽しかった。

テキストを依頼した

エンディングの台詞がメッセージウインドウ3枚分しか書けずに悩んでいたら、
見かねた倉江さんが代わりに書いてくれて、
自分で書くよりも圧倒的に出来がよかったので
焼肉食べ放題をおごる代わりに
冒険者の台詞なんかも書いてもらった。
とても助かった。

テキストを依頼して書いてもらうのは難しいんじゃないかと思っていたが、
案外そうでもないようだった。
自分で書くと、散々苦しんだ挙句ほんのちょっとしか出てこないので、
ストーリーに関係するテキストは依頼して書いてもらうのがよさそうである。

グラフィックについて

パワーをかけないで作ると決めた割にキャラ数が増えてしまったので、
1枚あたりにかけられるリソースが少ない!
そういうわけで、まずは一通り描いてしまって、
気に入らなかったらあとで直すという作戦をとったが、
どうしても気になるところだけ直すのが精一杯となった。

時間がもっとあったら劇的に良くなるかというと、
必ずしもそうじゃないだろうとは思う。
グレナサクリファイスを作った時点から結構絵が変わっているので、
今の絵で1つゲームを作れたという点では満足。
また、ぎりぎりの日程で描いたものがユーザーからどのように見えるかという
とても貴重な情報が得られたのが大きい。

画面デザインは、お手軽ウインドウで誤魔化した部分が多いが、
フレーム素材を多用したおかげで割と見栄えのするものになった。
最低限、デフォルト素材と違う色で
キャラクターの絵と調和していれば問題ないだろう。

作品一覧ページのスクリーンショットで他の作品と色味が違うと目立つので、
コンテストに出す上で全体としての色作りは非常に大事だ。
ここでは色のトーンなど、初歩のデザインの知識が役立っている。

 

フロースラントの魔法屋さん開発記は今回で最終回となります。
読者の制作の助けになれば幸いです。
もちろん、読み物として楽しんでもらえるのも歓迎です。

フロースラントの魔法屋さん 開発記4

調整よりも設計

前回の続き

プレイ時間が予定より長くなってしまい、
繰り返しテストプレイによる調整が困難になった(コンテストに間に合わない)。
それに必要素材、所要日数、同時作成数、売却価格、錬金レベルと
アイテムに5つもパラメータがあってより一層つらい。

そういうわけで今回は微調整をなかば放棄して、
各要素の設計意図を明確にするという方向性で進めた。
それぞれのアイテムをどういう意図で作ったのかがはっきりしていれば、
調整が足りなくても比較的破綻しにくいだろうという前提に基づいている。

また、設計意図が明確であれば
後から失敗とわかったときに失敗原因を追究しやすいので、
やみくもに調整を繰り返すよりは設計をしっかりすることを優先したい。

上記の判断自体は間違っていなかったと考えているが、
やはり調整する期間があればもう少し良くできただろうなーと思う。

アイテム個別の設計については下記の通り。

傷薬

最初の商品として少し利益が出る程度に設定したが、
もう少し稼げるようにしてもよかったかもしれない。
最序盤、傷薬のみを作って金を稼ぐ期間が結構長いが意図したものではなく、
3年間というゲーム内時間を作者としても持て余していて、
その結果、ゲーム的密度が下がってしまった。
早々に思い切って1年とかにしておけば良かった。

必要素材が2種類なのは、どちらかの資源が余るから
同じアクションの繰り返しになりにくいだろうと考えて
2種類必要に設定した。
実際は森3湖1の割合で派遣していれば丁度作れるが、
誰かが山へ行き始めると都度配分を考える必要が出てきて、
同じパターンにならないようになっている。

研磨剤

魔力の水とあわせて、栄養剤への導線として設計した。
研磨剤は石で作れるが、石を集めていると牙が余るので、
牙の使い道(栄養剤)が欲しくなってくるはずである。

最初は果実で作れる「ベリージュース」だったが、
果実が入手できるのを中盤以降にずらしたため、
石で作れる研磨剤とした。

その後特徴を出そうと色々考えたものの、
特に解決策がなく研磨剤はぱっとしない商品になってしまった。
が、定期試験のために作りたくないアイテムも作らなければならないため、
「ぱっとしない商品をいつ作るか」が課題になりうることに気づいて
まぁいいかということにしたが、
こういうトラップ的な要素はもう少し後に回したほうがよかったかもしれない。

魔力の水

日数はかかるが同時作成数が多いので、
素材を集めて大量作成すると得という設定。
中盤の主力商品としてデザインした。
だいたい意図した通りになった。

栄養剤

なんだかんだで、1日で1個作れる栄養剤が
日数を無駄なく使えて換金効率がいいという理由で強くなってしまったが、
素材として牙を大量に必要とするので、大きな問題ではないと考えている。
牙は必ず石や水とセットで手に入るので、牙を集めると石や水が余ってくる。
余った素材の使い道を考える必要が出てくるので、
同じアクションの繰り返しにはならないようになっている。
素材の備蓄上限がもう少し厳しければ、
色々なアイテムを作るように誘導できたかもしれない。

果実酒

大量生産可能アイテムその2。
黒の森に行き始めたらそのうち果実が余ってくるので、
溜めてから大量生産してくれという意図。
……と思ったが、強力傷薬の作成にも果実が必要なので
大量生産できるのは後半から。
どちらかというと、錬金レベルのために1個だけ作るケースが多いと思われる。

強力傷薬

傷薬を置き換えできるように、同じ日数で作成できるようにした。
必要素材も大体似たような構成とした。
が、冒険者が傷薬を買いに来るので完全置き換えとはいかなかった。
1年ごとに古いアイテムは陳腐化して、
調合メニューから削除とかすればよかったかもしれない。
選択肢が増えすぎるという理由でアイテム数を増やせなかったのだが、
この方法なら登場するアイテムを増やすことができそうだ。

魔法銀のインゴット/フレアストーン

終盤用のアイテムは入手困難な素材が必要だったり、
大量に素材を必要としたり、長い日数がかかったりと
極端に設定すれば割と簡単にできるが、
中盤用のアイテムはかなり設定に苦しんだ。
設計をしっかりやると言いつつ中盤以降はだいぶいい加減になってしまった。

インゴットとフレアストーンは登場時期が近い上に
必要素材が完全にかぶっており、ネタ切れ感がある。

素材がメイダーン灼洞だけで調達できるのも、デザイン的にイマイチな点だ。
灼洞は中盤以降の冒険者レベル上げにも有用なので、
せめてレベルアップは控えめにしておくべきだった。

レベルアップのため派遣したい時期と、
素材採取のため派遣したい時期をずらすという発想があればよかったが、
開発中はそのような視点がなかったため、
これらのアイテムは意図せず強力になってしまった。

チルドストーン

開発中盤で原価計算をしたら、利益の出ない商品がいくつかあった。
チルドストーンもその一つである。

利益の出ない商品は、錬金レベル増加を高めに設定しておけば
攻略ルートとして選択肢に入ってくるだろうと考え、
価格を上げることはせず錬金レベルだけを上げた。

雷神のネックレス/エフィリダの薬/結界石

資金稼ぎ用の商品というよりは、
後半の錬金レベルアップ用アイテムとして設定している。

高価な参考書を買うための資金を期限内に集めることと、
雷神以外は、採取に時間のかかる氷を
前もって集めておくことが主な課題である。

黄金の果実酒

終盤の課題1。時間が必要な課題とした。

素材の調達に最短90日、作成に27日必要なため
前もって手配しておくことが必要。

多額の資金も必要だが、値切れば何とかなる範囲だと考えている。
序盤で値切りを多用していると、ここで苦しくなるようにしたつもり。

ドラゴンハート

終盤の課題2。こちらは冒険者のレベル上げを課題とした。

最後の採取地:ゾエン山岳で採取を行うには250レベル必要。
冒険者レベル100のボーナス以降は意識的なレベル上げをしなくなるため、
最後の最後でもう一段階上げる必要が出てくるようにした。
雷鳴峠の必要レベル105から意図的に大きく上げている。

賢者の石

自分のテストプレイで賢者の石を作って1ヶ月余ったので、
作成に必要な日数を30日増やした。
クリアレベルを超えた人向けの課題なので、
作者と同じくらいのレベルを想定している。

 

次回はグラフィックとかの話を予定してます。

フロースラントの魔法屋さん 開発記3

前回の続き。

調合

・基本設計
プレイ時間を長くするつもりもないし、
アイテムをたくさん考えるのは大変なので、15個にした。
選択肢としては少々多いが、錬金レベルアップ目的で1回だけ作るものや
後半は作らなくなるものが出てくるから、
大きな問題にはならないだろうと判断した。

同じ商品をアップグレードしていく方式も考えたが、
面白くなるか全く見当がつかず、
試行錯誤する時間はないと判断して今の形になった。
変更の余地が大きいので色々試してみたい。

アトリエには中和剤のような、そのままでも換金できるが
他のアイテムの材料にもなる中間生成物が存在したが、
中間生成物も含めた素材消費量と
所要日数をいちいち計算するのはだいぶつらいので、
簡単のために排除した。

素材は当初5つだったが、
後半用の上位素材を作ったので10種類になった。
あまり納得はしていない。
できればもう少し抽象化して5個以下に収めたい。

・開発初期から変更した点
当初は、調合の所要日数が1個単位だったが、
複数作っても同じ日数で作れるようになった。
これによって素材を溜めてから一気に作成が強くなった。

開発後半で、調合中は店を開けられない仕様にしたので、
調合にかかる日数を全体として減らすためにこのような仕様とした。

「魔力の水大量生産のために素材を溜める」といった
小さな目標が発生するようになり、
細かい単位で達成感が感じられるようになった点がよかった。

一方、日数を本家同様1日単位にしてしまっていたせいで、
所要日数と同時作成数の設定はだいぶ苦しんだ。
締め切りが迫っていたからそのままにしたが、
時間があったら1週間単位にするとか、
一か月ごとに与えられるアクションポイントを
消費して行動する形にしたと思う。

何も考えず1日単位で設計してしまったことが
あちこちに影響していて、悔やまれる。
当初はプレイ時間1時間くらいにするつもりが、
3時間越えになってしまったのも大体これのせいである。

 

採取

採取パートはかなりルールデザインノートを参考にしている。
ボードゲームデザインの話題が多い本だが、
判断重視のゲームを作りたい人にはおすすめ。

・基本設計
直接的にジレンマを導入するために、冒険者レベルを設定した。
規定のレベルに達していないと採取量が減るため、
後半の採取地にはレベルを上げてから派遣したい。
しかし、レベルアップは後半のほうが圧倒的に大きく、
収穫ゼロでもレベルアップ優先で行く作戦もある。

最初の森でレベルが一切上がらないのは、意図的にそうしてある。
序盤に森担当にしたキャラはレベルが上がらないので、
どこかで意図的にレベルアップさせる必要が出てくる。
湖で素材を取りつつ少しずつ上げるか、
金を払って後半の採取地で大きく上げるかの選択肢があり、
これは時間と金のどちらが貴重か判断する選択として
デザインしたもので、結果として十分機能していると思う。

レベルアップボーナスは、
特定レベルで何か入れておけばレベルアップの価値が
変動するようになるだろうと考えて雑に入れた。
レベル100で採取量が2倍になるので、
レベル70のときの+10より
レベル90のときの+10はだいぶ価値が高い。

規定値でボーナスを与える仕組みは
どんなゲームにも組み込みやすく、今後も使っていける。
今作で一番大きい収穫かもしれない。

・冒険者の所持金
冒険者の所持金というシステムは後から追加した。
カードゲームの「ナショナルエコノミー」を
参考にしている……というか、かなりそのまま。
後付けなのでテーマとの整合性はあまりとれていない。
冒険者以外に客が来ないのは不自然という指摘もあり
全くその通りだと思います。

所持金の概念を追加したのは、
第一に同じアクションを連発させないためである。

開発初期は冒険者の体力が存在した。
冒険に行くと体力が減り、疲れていると依頼を受けてくれない。
ただし友好度を消費すれば頼める……といった感じである。
単にプレイヤーの行動を制限するだけで面白くない。
依頼を出さず待機させるメリットを作れないだろうか?

これは所持金の導入で一応解決した。
冒険者は客としてプレイヤーの店に来る。
かつ、商人に売るより高い値段で買ってくれるので、
所持金の多い冒険者はあえて依頼をせず待機させ、
買い物に来てもらうという選択肢が出てくる。
冒険者の財布と在庫状況によって
待機アクションの価値が変動するようになり、
採取か待機か迷う場面が生じるようになった。

プレイヤーの払った報酬が冒険者の懐に入るので、
高額依頼を出せば高額アイテムを買ってくれるようになるし、
報酬を値切ると冒険者の金が増えないので
売れる商品も少なく、安いものに限られる。
といった感じでアクションの影響が思わぬところに出てきて
挙動の複雑さアップにも貢献している。

・資源としての日数
自分で採取に行かないシステムにしたせいで、
資源としての日数が主人公+冒険者4人分に増えてしまった。
そのせいで、まともに最高効率を追求すると
日数管理が相当しんどいゲームになってしまった。

ゲーム内時間を1日単位にしてしまったせいだと考えている。
週単位とかで成立するように設計した方がよかったかもしれない。
あるいは本家同様、自分で採取に行くようにすれば、
自分一人のスケジュールだけ管理すればいいので
もっと楽になるはずである。

 

販売

安いが確実に売れる商人への卸売と、
高く売れるが、売りたい物が売れるとは限らない小売で
対の選択肢になるように作った。
が、今回はあまりいいアイデアがなく終盤まで迷走した。

当初は商人にも友好度があったりしたが、
意図的に上げたり、友好度を消費するアクションを思いつかなかったので、
「安いが確実に売れる」という当初の機能だけ残しばっさりカット。
調合システムで同じアイテム大量作成の効率をアップしたので、
あるところで効率が頭打ちになるように、
同一商品を売れるのは1回につき5個までの制限を付けた。
これで複数種類のアイテムを作ることにも
ある程度メリットが出てくるはずである。

小売は小売で「友好度が高いほど来店頻度が多くなる」システムのため、
ランダムの幅が大きくなりすぎてあまりうまくいっていない。
序盤は友好度が低いので、店を開けても来店してくれる確率が低く、
終盤は商品が増えるので、買ってほしいアイテムが売れる確率が低い。
中盤は友好度も十分上がり、商品数もまだ少ないため、
まだ活用できる範囲に収まっている。

何人かのプレイヤーに聞いたところ
中盤の資金稼ぎと友好度アップに使えるという話だったので、
卸⇒小売⇒卸と進行に従って有効な作戦が変化するということで、
及第点のシステムになったと考えておく。

金がなくなるとゲームオーバーなので、
商品⇒金の変換はある程度確実に出来ないと理不尽ゲーになってしまう。
できればもっとランダムの幅を狭くするか、
いっそ小売はなくしてしまうという方向も考えたが、
小売がなくなると友好度の使いどころがなくなってしまうため、
結果そのままになった。

次を作るとしたら、販売パートはもう少し考え直したい。
全体的に、シンプルに作ったつもりで結構要素が多くなってしまった。
友好度はキャラクター要素を入れる面で都合がよかったので残したいが、
消費型リソースにすると使う場面を作らなければならないため、
冒険者レベルのように上がるだけのパラメータとして、
一定の値を超えたらボーナスを与えるやり方がいいだろう。

 
次回はアイテム設計の話を予定してます。

フロースラントの魔法屋さん 開発記2

前回の続き。

全体設計2 進行軸

全体の進行軸を考える。
グレナサクリファイスを作ったときに、
短期目標と長期目標の両立が難しくなっていると選択が生じ、
ゲーム的判断が面白くなることがわかった。
今回はその経験をSLGに応用してみることにした。

グレナサクリファイスでの短期/長期目標は下記の通り。
短期目標:HPが0にならないように維持する
長期目標:ラスボスを撃破する

フロースラントの魔法屋さんでは、以下のように設定した。
短期目標:毎月の維持費を支払う
長期目標:錬金レベルを上げて試験に合格する

短期的には店の維持費を稼がないとゲームオーバー。
これがザコ戦に相当する。
長期的には錬金レベルをあげていかないと
試験のタイミングでゲームオーバーとなる。
作り慣れた商品ばかり作っていると安定して金は稼げるが、
新アイテムに挑戦しないとレベルが上がらず落第する……というところまで考えて、
ゲームになりそうだと感じたので着手することにした。

実際のところ維持費はあまり障害として機能していなかった。
資金はHPなどとと違って無限に貯蓄ができてしまうので、
ストックがあると緊張感がなくなってしまう。
かといってノルマが厳しすぎると拡大再生産ができないしで、
短期目標として維持費を設定したのはわりと失敗。

冒険者のレベルを上げるとか、参考書代を貯めるとかが
短期的な目標となっていたので問題が表面化せずに済んだ。
これだけで十分な気がする。

 

全体設計3 キャラクター要素と友好度

キャラクター要素を強化したいと以前から考えていた。
なので、アトリエにもあった友好度を導入する事を考える。

元のシステムでは一部のイベント以外で
友好度が下がることは確かなかったので、それではあまりおもしろくない。
ということで消費型リソースに変更し、
譲れるときに譲っておいて、苦しくなったら助けてもらう……
というようなシステムを考えた。
面白くなるかはちょっとわからないが、
キャラクター要素を乗せやすいのは間違いない。

結果として、効率を追求すると傷薬や研磨剤をタダ同然で売って友好度を稼ぎ、
高額アイテムを買いにきたタイミングで力一杯むしる、
という邪悪なプレイが確立されてしまった。
一応、友好度が下がった客は来店頻度が少なくなるため
あまり多用することはできない技になっている。

効率を追求すると邪悪なプレイになるのは私自身は面白いと感じるが、
感想を見る限り抵抗がある人も少なくなかったようである。
別にそこまでのこだわりはないから、次があってもたぶん採用しないだろう。

 
次回以降はシステム個別の話を予定してます。

フロースラントの魔法屋さん 開発記1

第10回ウディコンに出品した「フロースラントの魔法屋さん」の開発記録

制作初期

7月に入ってから、第10回ウディコンに出そうぜという話になった。
もう1ヶ月もないよ!

諸事情で10日ほどまとまった休みがあったが、
とてもじゃないが時間的余裕があるとは言えない。
しかしまぁ、ともかくこの時点からできるものを考えてみよう。
新作も停滞しているし、簡単でも1つ完成できれば勢いがつくかもしれん。
ということで、制作が始まった。

第一に、第10回ウディコンへの出品を目標とする。
公開する場所でダウンロード数が大きく変わるのを経験しているので、
コンテストを逃すのはありえない。
品質は問わない。最悪ゲームとして成立していなくてもOKと考える。

結果として、ゲームとして成立するレベルにはできたので
予定よりはだいぶゲームらしいものができたと言える。

 

何を作るか?

かねてから初期のアトリエシリーズ風のゲームを
ボードゲームライクというか、シンプルに作ってみたいと考えていた。
というか1回作りかけて没にしている。

今作の主人公イルマは元々そのゲームのキャラクターで、
既に絵が1枚あったので流用することにしたのである。

初期のアトリエ風とは言ってみたものの、
何を以て初期アトリエ風と定義するかが問題だ。
言い換えると、私は何を初期アトリエの特徴と考えているのだろうか?
思いついたのは以下の3つ。

・テンポがよく、密度が高い
もっと具体的に言うと、操作不能時間や
考えないでプレイする時間が少ないということ。
最近のシリーズはあまり知らないが、
計画を立ててプレイしないと良いエンディングに行けないのである。

・メインは調合(アイテム作成)で、戦闘を重視しない。
戦闘はおまけ程度。戦わないで何か月も進行することも普通にありえる。
必殺技も1キャラ1つしかない。

・メインの調合システムがあまり複雑でない
レシピ調合のみで、素材の品質とか特性とかは無し。
参考のためエリーのアトリエの攻略本を買ってみたら
オリジナル調合とか知らないシステムが色々あった。
当時の私は下手くそだったので、
そういう上級レベルでないと解放されないシステムは知らなかったのである。
レシピにないものを手探りで作るとかは、
個人的な好みでいうと勘弁していただきたい。
普通のレシピ調合だけでいい。
なので、初期アトリエというか、ベースは「マリーのアトリエ」である。
結果としてだいぶ違うゲームになった気がするが、
少なくとも作り始めの段階ではマリーのアトリエがベース。

 

全体設計1 戦闘を削る

ウディコンまでの期間が短いため、作れる範囲に収めなければならない。

真っ先に削ったのが戦闘である。
マリーのアトリエにおいて戦闘は重要でないし、
どう考えても戦闘システムを入れたら期間内に作りきれない。
しかも要素が増えてバランスがとりきれないと予想されるので、
なにもいいことがない。削ろう。

この時点ではできたら意志決定を中心にしたゲームにしたいと考えていたが、
数値管理を中心としたゲームになる予感がしていたので
意思決定ゲーにならなくても泣かないことに決める。

アトリエでは自分で素材を集めに行かなければならず、
その過程で敵との戦闘が発生していた。
似た雰囲気のフリーゲームにレミュオールの錬金術師というのが存在している。
レミュオールでは冒険者に金を払って、
商品を採ってきてもらうシステムを採用していた。
主人公は店から出ない。

このシステムを採用する。
外に出なければ街の外のグラフィックも不要で一石二鳥だ。
そういうわけで、戦闘はなくして、
採取⇒調合⇒販売のシステムに注力することにした。

 
次回へ続く